心斎橋PARCO開業5周年と俳優・宮﨑あおいさんの40歳の節目を記念して、クリエイティブディレクター・箭内道彦さんとともに写真家・藤井保さんが撮り下ろした「宮﨑あおい特別写真展『これからのこと』PARCO Wall Gallary」が、心斎橋PARCOで開催された。11月14日(金)〜12月14日(日)の会期中、1F・2F・3F・14Fにわたり、柱や通路の壁面に21点の作品を展示。また、心斎橋PARCO限定で、箭内道彦さんによるフリーペーパー「月刊 風とロック(定価0円) 宮﨑あおい生誕40年記念特別号」も配布された。
さらに11月18日(火)には、宮﨑あおいさんと箭内道彦さんのトークイベントが実現。200人を超えるファンが集まり、年齢を重ねることへの心境から、「これからのこと」まで、ふたりが語り合う時間は温かな余韻を残した。
本記事では、そのトークイベントのレポートと、直後に行われた取材の模様をお届けする。
- Photo
- Yudai Kusano
- Styling
- Makiko Fujii
- Hair&Make
- Shingi Konishi
- Text
- Noemi Minami
- Edit
- Mariko Araki, Kaori Tanno(RIDE)
やわらかな空気が流れる、20年来の二人の対談
宮﨑あおいさんと箭内道彦さんのお二人は20年来の仲とあって、ステージに立った瞬間からやわらかな空気が広がり、自然な流れでトークが始まった。
箭内道彦(以下、箭内):まずは心斎橋PARCOが5周年を迎えたということで、おめでたいですね。今日は「宮﨑あおい99%の日」にしたいのですが、最初にちょっとだけ僕もお話すると、心斎橋PARCOがリニューアルオープンした5年前、開業告知広告を担当させてもらいました。コムアイさんと池松(壮亮)くんに出演してもらったんです。
宮﨑:池松くんは今、大河ドラマでご一緒しています。素晴らしい俳優さんですよね。
箭内:素晴らしいですね。CMでは、衣装デザイナーの伊藤佐智子さんがコスチュームを作ってくれて、池松くんが踊ってるんですよ。「池松くんが踊りたくなるような衣装を作ってください」ってお願いしたんです。
宮﨑:可愛い。
箭内:コロナの真っ只中ですよ。「新しい生活様式」みたいなことを言われていた頃で、「いやいや、新しい日々は自分たちで作りますよ」という宣言でございました。それ以外にも、これまでいろんなPARCOの広告に携わらせてもらっていて。今ちょうど心斎橋PARCOでPARCO広告展をやっていますけど、それにもでている「SPECIAL IN YOU.」という、2014年から続いてるキャンペーンを手掛けています。ゲームクリエイターの小島秀夫さんが出ているのが最新作です。 でね、PARCOに内緒で、宮﨑あおいさんの「SPECIAL IN YOU.」を今日は勝手に作ってみました。これは、ここでしか見ることのできない、今夜だけのものなんです。
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4歳からはじめた仕事。40歳になる日が来た。
大切な仲間たちとの撮影を終えた公園で
宮﨑あおいは言った。
「かわいいおばあちゃまになる夢ができました。」
穏やかに、そして強く、四季を演じる。
美しく、まっすぐな瞳。
誰にも真似のできないあなたの佇まい、歩幅。
深い愛に包まれて健やかに育つ子供たち。
パルコは応援します。
あなたを。その無二の生き方を。
君も、特別。
SPECIAL
IN
YOU.
PARCO
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宮﨑:わ〜、素敵〜!
箭内:いいでしょう? 誕生日プレゼントをしたいなと思って。
宮﨑:嬉しいです。ありがとうございます。
箭内:僕とあおいちゃんはもう20年近くいろんな仕事をしていますね。 東京メトロの「TOKYO HEART」というCMでは、3年ご一緒しました。そのときに“派手派手対決”っていうのをやっていたんですよね。どっちが派手な格好で現場に来るかっていうので。毎回の勝ち負けを決めるんですね。この頃僕ら二人は、派手な服を店で見つけると必ず買うようになっちゃって(笑)。終電が終わった後に撮影したり、始発の前に撮影したりして、かなりハードな現場だったんですけど、こういうことをして楽しんでたんですよね。
宮﨑:なつかしい。楽しかったですね!
「これからのこと」
箭内:まあ、そんなことをずっとしてきて、今日に至るわけですけど、この「宮﨑あおい特別写真展『これからのこと』」は、そもそも、あおいちゃんが40歳になるにあたって、仲間たちで「写真を撮りましょう」と始まったんですよね。 写真は藤井保さんという素敵な大御所が撮ってくださいましたけど、この写真展はあおいちゃんにとってどういう思いがあったのだろう?
宮﨑:40歳になるにあたって、マネージャーさんに「ひとつ叶えたいことがあるんです」とお話をして。「藤井保さんに写真を撮ってもらいたい」と。多分、こんなことを伝えたのは初めてだったと思います。
保さんは、私が出演していたearth music&ecologyの広告をずっと撮ってくださっていた方です。お洋服の広告だったので、最初の頃は年に4回ほど撮影をご一緒していました。しかもロケが多く、みんなで泊まり込みをして、ご飯を食べたり話したり……。そんな環境だったので、スタッフのみなさんとも本当に仲良くなって。
当時の自分をずっと写真に残してくださっていたのが保さんで、私にとっても特別な時間でした。だからこそ、40歳のスタートとなる自分を保さんに撮っていただけないかとお願いしたんです。そこから箭内さんが力を貸してくださり、PARCOさんがこうやって場を提供してくださって、今回のこの展示につながりました。
箭内:40歳のスタート——この展示のタイトルである「これからのこと」も、あおいちゃん自身がつけてくれたんですよね。その捉え方が本当に“宮﨑あおいらしい”と思ったんです。
これまでの人生もずっとキラキラしていて、いつ会っても楽しそうにしている。でも、きっと大変なこともあったはずで。40歳の今を「これからのこと」と前向きに名づけたことが、僕にはすごく印象的でした。
宮﨑:これしか思い浮かばなかったんですよね。今まではあまり先のことを考えるタイプではなく、常に「今」を生きてきたのですが、40歳になるとなったら「どんなおばあちゃんになっていたいかな」というのが漠然と浮かんで。ここからな感じがしているんです。特に今、ドラマ『ちょっとだけエスパー』の現場がとても楽しくて。本当にいいチームなんですよね。改めて、お芝居はすごく面白いなと思っていて。 より未来に向かって、気持ちが動いているから、このようなタイトルになりました。
陶芸、詩、刺繍。宮﨑あおいが好きなこと
会場では、実際の展示作品をスライドで映し出し、宮﨑さんが各写真に込めた想いや背景のストーリーを語ってくれる時間も設けられた。
宮﨑:これは、むかーし昔、陶芸教室に通っていたときに、私が保さんのために作った器です。
箭内:あおいちゃんが写ってない写真にも、あおいちゃんが写っているんだよね。
宮﨑:これは、『生きているってふしぎだな』という本。そのなかの「えらくなっちゃいけない」っていう詩がすごく好きなんです。
箭内:あおいちゃんは、刺繍もすごく好きで。
宮﨑:そうです!
箭内:「好きなことをする撮影」にしようっていうふうに話したんですよね。そして今回スタイリングは、藤井牧子さんで、ヘアメイクが小西神士さんです。大巨匠ですよね。
宮﨑:そうですね。それこそearth music&ecologyのメイクは全て小西さんがやってくださいました。
箭内:「何にもやってないように見えるけど、メイクしてる」みたいなことが、小西さんはできるんだよね。
宮﨑:そうなんですよ!のせてるファンデーションがものすごく少ないから、落としたときに、コットンに付かないんです。だけど確実に、綺麗にしてくださっていて。たぶん何か手から出ているってアシスタントさんが言っていました(笑)
箭内:こんな感じで、心斎橋PARCOの館内をぐるーっと巡るなかで、全ての写真と出会えるようになっているんだよね。これを観ようと思って来てくれている人ももちろんたくさんいるけど、そう思ってなくとも観ることができるのがいいよね。
風とロック
箭内:みなさんのお手元にもあると思うのですが、今回、『月刊 風とロック(定価0円)宮﨑あおい生誕40年記念特別号』というのを作らせてもらいました。 公園で、藤井保さんが展覧会用のしっかりした写真を撮った撮影から車に戻る道すがらで僕が撮っています。しかも喋りながらね。
宮﨑:やっぱり写真って、撮ってくださる方との関係性が出るものだから、箭内さんにしか撮れない写真だと思いました。
箭内:藤井保さんと僕の写真は、どちらもあおいちゃんへの愛に溢れつつも、対極にある。北極と南極みたいなね。 すごくいい二つの存在になったと、我ながら思いました。「40」のダブルピースをしてくれた写真もあるね。
宮﨑:40代が始まります。楽しみです。
箭内:楽しいですよ。40代は、本当に一番楽しいと思います。自分の経験上ですが、僕は40歳を過ぎてから青春が始まったように感じました。30歳までは、自分の自信を築き上げることが大切で、そのために経験がとても重要でした。でも、40歳を過ぎると、自分の経験や知識だけでは向き合えないことが世の中にはあると分かり始めたんです。
『月刊 風とロック(定価0円)宮﨑あおい生誕40年記念特別号』より
今、お芝居が好き
箭内:さっきのお話にもありましたが、今回の展示では、 陶芸であったり、刺繍であったり、本であったり、あおいさんの「好きなもの」がたくさんあったでしょ。いつも好きなことに囲まれてますよね。人もそうだけど。
宮﨑:今、お芝居が好きです。『ちょっとだけエスパー』で13年ぶりに連ドラに参加させていただいて、「お芝居ってこんな楽しかったんだ」というのをとても感じていて。それは、大泉洋さん演じるぶんちゃんや、他のキャストの方たちとの空気感もすごくあります。いろんなことを試せるし、みんなで「こうしたらいい、ああしたらいい」って考えながらものを作るというのが、やっぱり楽しいですね。
箭内:しかも、「こうしよう、ああしよう」っていうことが溢れるドラマですよね。
宮﨑:そうなんです。とても遊べます。
箭内:あおいちゃんの好きなものといえば、この前、新聞の記事か何かで、好きな歌がハナレグミの「家族の風景」だと。
宮﨑:ハナレグミさんは、お声が永遠に好きです。なんだろう……青春なんですよね。MONGOL800さんもそうですけど。10代後半ぐらいのときに聴いていた曲って、なんだか特別ですよね。
箭内:某シーチキンの食堂のCMのときにMONGOL800のキヨサク(上江洌清作)が、遠洋漁業の漁師の役で出てくれて。撮影のセッティングチェンジのときに「小さな恋のうた」を歌ってくれたんだよね。 そしたら撮影の合間なのにあおいちゃんたくさん泣いちゃって。
宮﨑:泣きます。泣きますよね。
箭内:次のシーンに戻るの、ちょっと大変でしたね。楽しかったです。
宮﨑:楽しかったですね〜。
箭内:僕は10年ほど前に、大泉洋さんの写真集『探偵は写真の中にいる。』を手掛けました。北海道の札幌で撮影したときに、大泉さんが雲丹酒っていうのをごちそうしてくれたの。美味しかったですよ。
「風とロック」というイベントを毎年やっていて、あおいちゃんにも実際にステージで歌うという撮影をさせてもらったんですけど、大泉さんも過去に出てくれているんですよ。「君は薔薇より美しい」を歌って。だから『ちょっとだけエスパー』は僕にとって好きな人が集まっちゃってるんですよ。ディーン・フジオカさんは僕と同じ福島県出身で、去年の「風とロック芋煮会」に出てくれました。
宮﨑:『ちょっとだけエスパー』のディーンさん、最高じゃないですか?ずっと、桜介のキャラクターを見ていたくなる。ディーンさんの可愛らしいところをあれだけ引き出せる作品って、なかなかなかったんじゃないかなと思って。
箭内:あれ、結構ディーンさんの素だよね。(笑)
さて、あおいちゃんの来年のことについても教えてください。大河ドラマ「豊臣兄弟!」。 これも素敵な現場なんでしょ?
宮﨑:素敵な現場ですね〜!仲野さんをはじめ、池松(壮亮)さんもそうだし、小栗(旬)さんもそうだし。昨日もリハーサルだったんです。
箭内:そうだったんですね。放送が楽しみです。お正月が明けたら初回だから、もうすぐですね。
ハナレグミ「家族の風景」をサプライズプレゼント
対談が終盤に差しかかった頃、サプライズで誕生日ケーキがステージへ。続いて、ハナレグミからの心のこもったメッセージと「家族の風景」を演奏する映像も届けられ、思いもよらない祝福に宮﨑さんは思わず「あっ!」と声を上げ、会場がやわらかな笑顔に包まれた。
宮﨑:(映像を見終わって)なんか今、永積(タカシ)さんの笑顔を見たら、自分の好きな人が笑顔でいるというのが一番嬉しいなと思いました。 みんな、元気でいてください。
私は自分から発信するものを何も持っていないし、たぶんこれからも持たないまま行くのだろうなと思っているので、直接こうやってみなさんにお会いする機会もなかなかないし、今日はすごく緊張したりもしていました。でもこうやって見てくださっている方がいるんだなって思うととても嬉しくて、本当に感謝しています。本当にありがとうございます。嬉しいです。
最後に箭内さんのはからいで急遽設けられたQ&Aコーナーでは、来場者の方からの質問や感謝の声が次々と上がり、会場は温かい空気に包まれたまま、イベントは幕を閉じた。
Interview after the event
ステージを終えたばかりの二人にインタビュー。温かな会場の余韻を感じながら、お二人にその率直な思いを訊いた。
——イベントお疲れ様でした。まず最初に、対談を終えてみて、今どのように感じているか教えていただけますか。
箭内:たぶんあおいちゃんも同じことを感じているのだと思うのですが、まだまだ話し足りなかったのと、楽しかったのと、幸せでした。
宮﨑:本当はみなさんとハイタッチして終わりたかったです。お礼を伝えきれなかったな……。
箭内:いや、伝わりましたよ。大丈夫。伝わりましたよ。
宮﨑:それならよかったです。楽しかったです。
箭内:あおいちゃんはイベントが始まる前から「みんなとお話ししたい」って言っていて。少しだけですけど、そういった時間を作れたのも良かったですね。
——イベントの最後に来場者とお話する時間がありましたが、印象に残った瞬間はありますか?
宮﨑:20年くらい前からファンだと言ってくださった女性の方もいて。 ずっとそんなふうに応援していただけるというのは、本当に本当にありがたいなと思う時間でした。
みなさんが、わざわざ時間を作って、来てくださることもそうです。自分から何かを発信しない方だと思うので、それでもこうやってお会いし続けてくださる方がいるということを改めて感じられて、幸せな時間でした。
箭内:イベントでもあおいちゃんは「発信しない」って謙虚に言ってましたけど、あおいちゃんが受信する場所っていうのもないわけですよ。だからファンの方たちは自分たちの思いを届けないまま、ずっと遠くからあおいちゃんを応援している。今日みたいにそれを伝えられる場所は、かなりスペシャルなんじゃないかなと思いますね。つまり、好きな人に好きだって言えるということ。僕も見ていてそれが今日一番良かったです。
宮﨑:私も「いつもありがとうございます」と伝えられて本当に良かったです。
——お二人は心斎橋PARCOにいらっしゃったことはありましたか?
箭内:心斎橋PARCOがリニューアルオープンする時に、まだ開業前の屋上のヘリポートで、GEZANというバンドの「SPECIAL IN YOU.」を撮影したんです。今日も感じたけど、大阪の空って、特別な印象があるんですよ。 今日の夕日もすごく綺麗だったし。雲の形とか、僕にとっては東京とは少し違いますね。ドラマチックな印象があります。
宮﨑:大阪は、みんな人が優しくて楽しいのが印象的です。今日もタクシーに乗ったら飴ちゃんをもらいました(笑)。心斎橋PARCOは、私は初めてでした。でもPARCOさん自体は学生時代から通っていて。
——グランバザールのCMにも出演されていましたよね。
宮﨑:はい。『少年メリケンサック』とのコラボレーションのコマーシャルはすごく好きでしたし、『きいろいゾウ』とのコラボレーションのときもお世話になりました。
——お二人は、長年お仕事をご一緒されていますが、改めてお互いにどんな印象を持たれているか、お聞きしたいです。
箭内:『月刊 風とロック』で、あおいちゃんが「かわいいおばあちゃまになりたい」と話していて、僕も「あおいちゃんはある日、少女から突然、少女のようなおばあさんになるんじゃないかな」と言ったんです。
でも、「少女」という言葉は決してか弱い存在や無垢な可愛らしさだけを意味するわけではなく、強さや生命力、誇りや挑戦心など、さまざまな要素がそこに含まれているんです。そのすべての意味までは、あの文字数では雑誌に書ききれませんでしたが、僕はあおいちゃんにそれを強く感じます。しっかりしているんですよ、本当に。
あおいちゃんは4歳のときから働いていて、僕の社会人歴とほぼ同じ長さになる。大人の世界で多くの人と仕事をしてきたなかで、普通なら失うものもあるはずですが、あおいちゃんはそうではない。それが本当にすごいと思うし、奇跡のような存在です。そんな奇跡を間近で見られることを、とても幸せに感じます。
宮﨑:私は、「箭内さんがいてくれたら大丈夫」という安心感があります。今日の対談も箭内さんが一緒にやってくださると聞いて、「じゃあ大丈夫だ」って思えたんですよね。箭内さんがいてくれるから、緊張はするけど、楽しみの方が勝る。一緒にいてもそうだし、何かものを作るときにいてくれると、とても安心します。
箭内:誰もが安心するわけじゃないんですよ(笑)。宮﨑あおいっていう人が宮﨑あおいらしくいてほしい、と願うことを前提に行動してるので、そうなんだろうなと思います。誰にでもそう思うわけじゃないので。好きな人のために身を捧げているっていうことだと思います。
——心斎橋PARCOが5周年ということで、「まだ誰も知らない新たな一歩を踏み出す。そこから何かが変わり始める前触れ“前兆”」をテーマに掲げているのですが、これから挑戦したいことや実現したいことがあれば、最後にお聞きしたいです。
宮﨑:私は40代が始まるという意味で、今まさにこの気持ちです。心斎橋PARCOが5周年で掲げているものと、同じ感覚。これから何を始めていこうかなというワクワク感がある。今までの経験を経てるからこそできることが確実にあるから、歳を重ねるのはとても楽しいです。より人生を面白がれる年代に入ってきたんじゃないかなと思うので、ワクワクする気持ちしかないですね。
箭内:まさに「これからのこと」ってタイトルの通りですよね。 心斎橋PARCOともあのタイトルはリンクしてたんですね。
僕は未知の世界に突入してる感じがしますね。自分が子どもの頃や若い頃に想像していた60歳にはなれてないと思う。それになりたいんだろうか、なりたくないんだろうかっていうことも自分のなかで曖昧なまま一日一日を無我夢中で暮らしています。
ただ楽しいことをできるだけたくさんやりたいなと思っています。歳を取ってる人が面白そうだと、若い人たちが歳を取ることが怖くなくなるんじゃないかなと思うんです。「60歳になってあんな適当でいいんだ」とか、「あんな感じの人もいるんだ」みたいな、一つのサンプルを作っていけたらなとは思いますね。
◼宮﨑あおいさん着用アイテム
<UNDERCOVER> シルクプリントブラウス ¥132,000、ジャケット ¥198,000、デニム ¥176,000、パンプス ¥110,000<SOURCE objects>鳥のピアス ¥60,500、スネークリング ¥354,200、ゴールドリング ¥214,500、<UNDERCOVER>PINS ¥2,420、¥6,600、¥2,750
※PINは一部<UNDERCOVER×BUNNEY>参考価格
◼︎箭内道彦さん着用アイテム
<UNDERCOVER>赤Tシャツ ¥19,800、カーキシャツ ¥55,000、
ベージュパンツ ¥352,000、<UNDERCOVER licensed by FAUST>カーキコート ¥385,000
- 展覧会
- 宮﨑あおい特別写真展『これからのこと』PARCO Wall Gallar
- 会場
- PARCO Wall Gallery
- 開催期間
- 11月14日(金)〜12月14日(日)

宮﨑あおい
1985年東京都生まれ。4歳のときに子役としてデビュー。『NANA』『ソラニン』をはじめ数々の話題作に出演し、その透明感ある佇まいと確かな演技力で注目を集める。『ツレがうつになりまして』『舟を編む』『怒り』では日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。2025年には連続ドラマ『ちょっとだけエスパー』で新たな一面を見せ、2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』への出演も決定。映画・ドラマ・CM・ナレーションと多岐にわたり活躍中。

箭内道彦
1964年福島県郡山市生まれ。クリエイティブディレクター。タワーレコード「NO MUSIC, NO LIFE.」、ゼクシィ「Get Old with Me」、東京メトロ「Find my Tokyo」、PARCO「SPECIAL IN YOU.」など話題の広告を数多く手掛ける。若者から絶大な人気を得るフリーペーパー「月刊 風とロック(定価0円)」発行人・編集長、東京藝術大学 学長特命・美術学部デザイン科教授。2011年大晦日の紅白歌合戦に出場したロックバンド「猪苗代湖ズ」のギタリストでもある。