STANDARD TALK 53
「自分の根っこをひっこぬけ」

「生きづらければ、つくるのだ」
『木ひっこぬいてたら、家もらった。』という本の帯に、そう書いてある。

生きづらさは人それぞれだろう。仕事がうまくいかない。お金がない。家族と合わない（もっといろいろあるはずだ）。

この本に出てくる足立さんはかつて「カクカク」していた。フローチャートに合わせるように、ピッチリしたスーツに身を包み、ピーター・ドラッカーの本をカバンに潜ませて（読まずに）営業に回っていた。
それは彼にとって自然なことではなかった。ある日、そんな無理がたたったのか、足立さんは爆発してしまう。

その果てに見つけたのはフローチャートをなぞるのではなく「どこに行ってもいい」という真実。

足立さんはかつて自分がDIYで部屋をつくるのが楽しみだったことを思い出し、DIYを教えたりパーツを売ったりつくったりする店「ガサキベース」を尼崎で開いた。

ガサキベースを10年続ける中で、足立さんは故郷・島根の家をタダでもらった。さらにそこに生えた木をひっこぬいていたら、その後ろの家もほぼタダでもらった。約300坪が、ほぼタダで手に入ったのだ。

まるで『わらしべ長者』みたいな話はなぜ起こったのか。
この本はどんどん「根っこ」へ向かっていく。

自分はどこに立っているのか。誰と繋がっているのか。どんなカタチをしているのか。身の丈に合った生き方とは何か。

いくら本を読んでも、手帳とにらめっこしても答えは出てこない。
「つくる」が一つの答えだった。つくることで、繋がる。

自分自身もZINEをつくり続け、ZINEをつくる人を増やすスクールを営むDIY BOOKSの平田（本の聞き手）も同じく、DIY（Do It Yourself、自分でやる）を信念にしている。

どうしたら自分の根っこに向き合えるのか。ひっこぬけるのか。
そんなことをゆるくお話したいと思います。　　　…平田 提 / DIY BOOKS

zineをつくりたいと考えていた。というより販売するかどうかは別にして、誰もがzineをつくればいいと。

ふとした事からDIY BOOKSを知った。zineをつくっているし、zine教室もやっていた。

尼崎の小林書店さんに遊びに行った際、小林さんが『中川さんはDIY BOOKSの平田さんに会った方がいい』と言って下さった。縁を感じた。すぐにほとんど内容も確認せず『木ひっこぬいてたら、家もらった。』を仕入れた。読んでみると考え方が似ている気がした。

DIY BOOKSに伺いたかったが、なかなかスケジュールが合わなかった…未だにお会いしていないw その代わりに？ガサキベースに行った。足立さんはなんとなく想像していた方だった。パワーを感じた。

そして、3人でトークイベントと相成った。気楽で、面白くて、少しはタメになるイベントになりそうです。お待ちしています。　　　…中川和彦 / スタンダードブックストア

【イベント情報】

STANDARD TALK 53｜「自分の根っこをひっこぬけ」

日時：2025年8月28日（木）18:30～20:00
会場：パルコ心斎橋4F丸福珈琲店 Good Old ＆ New Edition
登壇者：足立繁幸（ガサキベース／norosi）、平田提（DIY BOOKS／TOGL）、中川和彦（スタンダードブックストア）
料金：1,650円（1,500円＋税）※1ドリンク＆丸福珈琲店おみやげつき

予約方法：下記URLよりお申し込みください。

https://online.parco.jp/shop/g/gP028915-00037/

※料金についてはイベント当日、丸福珈琲店にてお支払いいただきます。

※お申し込みにはPARCOメンバーズへの会員登録が必要となります。ログインまたは会員登録のうえ、お申込みをお願いいたします。

※定員になり次第締め切りとさせていただきます。

【プロフィール】
足立 繁幸（あだち・しげゆき）

1980年、島根県生まれ。尼崎でガサキベースを開き、DIYをデリバリーで行い、つくり方を教える。2025年以降はもらった島根の2 軒の古民家を改造して新しい拠点をつくる予定。

平田 提（ひらた・だい）
1983年、秋田県生まれ。Web 編集者・文筆家。尼崎に「つくれる本屋」DIY BOOKS を2023 年10 月に開店。その際に足立さんと出会う。ZINEスクールなどを開催。