ポスターか?アートか?展 ~1960年、1970年、1980年の日本のグラフィックデザイン~
◆ 展覧会概要
1960~80年代は、日本のグラフィックデザイン界において“黄金時代”と称されるほど多彩でエネルギッシュな作品が誕生しました。本展「ポスターか?アートか?展」では、アナログ技術が主流であった当時のクリエイターたちが、手描き・版画技法・筆や定規といった道具を駆使して制作した、独特の“かっこよさ”を湛えるポスター作品に注目します。横尾忠則や亀倉雄策、田中一光など日本を代表する作家たちの作品には、時代の熱や空気感が封じ込められており、現在のデジタル全盛期とは異なる“手作り”の温もりが息づいています。
近年では手にする機会が少なくなってしまった高度成長期の貴重なポスターも紹介。東京オリンピックを彩った4点セットの洗練されたデザイン、大阪万博の緻密な鳥瞰図など、いま改めて見ると、その時代のセンスと強烈なメッセージが新鮮に蘇ります。ただの懐古趣味に留まらず、アナログの“手描き”がもたらす力強い表現を、現代の視点から再発見する場をご用意しました。
本展は「すべて購入可能な一点物のビンテージ」。アートファンはもちろん、当時のカルチャーやデザインに興味をお持ちの方々にとって、このうえない発見と出会いの場となるでしょう。
◆ コメント
「その当時は、普通に生活の中にあり気にせず触れていたのに、時間が経ち時代が流れ、いつの間にかもはや手にすることも目にすることも少なくなったものがある。その一つが、高度成長期あたりのポスターだ。今見ると、その時代のセンスや伝えたいことが不思議と輝いてみえる。横尾忠則、東京オリンピックなどその時代の熱や空気感を封じ込めた作品を集めた。」
企画:久々野智 小哲津(ビジネスプロデューサー)
「作品を目にした瞬間、その圧倒的な“かっこよさ”に心を射抜かれた。「緻密に描かれた万博鳥瞰図、横尾忠則の『腰巻きお仙』が放つ情緒、田中一光による幾何学模様の大胆さ。そして1964年東京オリンピックポスターのヴィンテージ感。まさに“ポスターか?アートか?”という問いを突きつけ、時代を越えた対話を生み出している。」
運営:衣笠 友壽(プレミアムギャラリーセレクトショップ オーナー)
◆ 主な出品作家・作品
● 横尾忠則 腰巻きお仙:日本の伝統美とポップアート的感性が融合する、横尾忠則ならではの前衛表現。
● 田中一光 NIHON BUYO、第八回 産経観世能:伝統芸能の動と静を、幾何学的かつリズミカルなデザインで再構築。
● 亀倉雄策 東京オリンピック(五輪、聖火ランナー、バタフライ、陸上):オリンピックの躍動感と熱狂を鮮烈な色彩で描き出した名作。
● 井坂芳太良 大阪万博70’ Bird's Eye View of Expo 70:70年代の夢と希望を象徴する万博を鳥瞰図でリアルに捉えた一枚。
● 篠原有司男 OIRAN IN THE MIRROR、KANZASHI、KITE、GENJI、篠原有司男自伝 :古典モチーフを大胆に再解釈する独自の作風で、時代やジャンルを超越したアプローチを展開。
● 宇野亜喜良 “静かな海”の恐怖:繊細な筆致と控えめな色彩で、日常に潜む異質な美と不安を鋭く描き出す。
◆ 開催概要
会期:2025年2月28日[金]~ 5月15日[木]10:00~20:00(最終日は17:00まで)
会場:心斎橋パルコ 4階 プレミアムギャラリーセレクトショップ
展示作品:1960〜1980年代のビンテージポスター 14点
※すべての展示品が購入可能/一点限り/写真・動画撮影OK
入場料:550円(税込)
企画:久々野智 小哲津(くくのち こてつ)
アドバイザー:小宮山慶太(小宮山書店 Komiyama Tokyo G 代表取締役)
運営:衣笠友壽(フォーカスリープ株式会社 代表取締役