ART&CULTURE / 2024.11.12

EVENT REPORT | DOMMUNE×SHINSAIBASHI PARCO SPECIAL PROGRAM 2024 「石岡瑛子とPARCOの広告55年史」で語られたトークをプレイバック!(3/4)

EVENT REPORT | DOMMUNE×SHINSAIBASHI PARCO SPECIAL PROGRAM 2024 「石岡瑛子とPARCOの広告55年史」で語られたトークをプレイバック!

心斎橋PARCO4周年イベント「PARCO CHAOS JAM’24」の目玉コンテンツの一つとして、10月10日&11日の2DAYSに渡って開催されたDOMMUNE×SHINSAIBASHI PARCO SPECIAL PROGRAM 2024。

初日は「石岡瑛子とPARCOの広告55年史」、2日目は「聴覚メディアの音楽史/身体メディアの音楽史」という見どころ、聴きどころがたっぷりの内容に、たくさんのオーディエンスが集まっていました。

今回のFeaturesでは、初日の模様に密着!

PARCOの広告を多数手がけ、その大半が不朽の名作として語り継がれている石岡瑛子さんについて語り尽くす、とても貴重な回となりました!

  • Edit & Text
     Akihiro Maede
  • Photo
     Hiroto Yamamoto

トークの第二部では、「石岡瑛子とクリエイティブ」をテーマに草刈氏と河尻氏、宇川氏の三人に加えて、石岡さんと公私ともに関係が深いMAXINE VAN-CLIFFE ARAKAWA氏が登壇。

MAXINE氏は、VogueやHarper’s Bazaarなどのニューヨークの雑誌でメーキャップ・アーティスト、スタイリストとして活躍し、来日後は石岡さんが手がけるPARCOの広告のスタイリングをはじめ、日本が発信する新しいファッション・ウェーブのパイオニアとして大きな功績を残してきた方です。

MAXINE氏は、モデルとしてPARCOの広告に出演したことも。

第二部でも過去の作品を振り返りながら、MAXINE氏の当時のエピソードも交えて話はより深く、濃くなっていきます。

ニューヨーク時代から親交があり、来日後も仕事をともにしていたMAXINE氏は、「瑛子はベストフレンド。仕事もたくさんしてきたけど、ここでは話せない恋愛のことも、プライベートなことも、本当に語り合ってきたの」と話してくれました。

ある現場では、「瑛子が、さぁ裸になってと言い出したの。そこで私たちが動くんだけど、裸になってしまったらスタイリストとしての仕事がなくて…」という裏話が飛び出る一幕も。

MAXINE氏も制作に参加していた広告やCMがビジョンに映し出される中、時代やカルチャーの流れを的確に捉え、強烈なメッセージを残してきた作品について宇川氏が「アートインタレーション的な世界があり、広告ではありつつも、作品として成り立っているのが彼女の素晴らしさ」と語ると、「開業から55年経った今でも、石岡さんの想いがPARCOには引き継がれていると思いますね」と草刈氏。

規制が多くなり、今と昔では表現できるものに差はありますが、その表現への熱情が受け継がれていることに多くのオーディエンスが感慨深く聞き入っていました。

そんな石岡さんの一面を知れるエピソードを、MAXINE氏が話してくれました。「瑛子は真っ白な空間に住んでいたの。なぜなの?と聞いてみると、真っ白な空間はキャンバスであり、戻るための場所。クリエイティブするための場所だから、と言っていたのが印象的だった」という話に、一同が納得していました。

そして、石岡さんが映画『ドラキュラ』の衣裳を担当し、アカデミー賞衣裳デザイン賞を受賞した際の写真が映し出されると、「この時は私も同行していて、実は通訳をしていたの」とMAXINE氏。その後が大変だったらしく、日本に帰国してからバリ島旅行に誘われたそう。「いつ行くのと聞いたら、今すぐにって言うの!だから、すぐに飛行機とホテルを手配して一緒に行ったのよ」というエピソードには、みんな大爆笑。「瑛子はベストフレンドだけど、すごく大変な友達。でもね、すごく優しくて真っ直ぐな人なの」と語るMAXINE氏の穏やかな表情が、とても印象的でした。