ART&CULTURE / 2024.11.12

EVENT REPORT | DOMMUNE×SHINSAIBASHI PARCO SPECIAL PROGRAM 2024 「石岡瑛子とPARCOの広告55年史」で語られたトークをプレイバック!(2/4)

EVENT REPORT | DOMMUNE×SHINSAIBASHI PARCO SPECIAL PROGRAM 2024 「石岡瑛子とPARCOの広告55年史」で語られたトークをプレイバック!

心斎橋PARCO4周年イベント「PARCO CHAOS JAM’24」の目玉コンテンツの一つとして、10月10日&11日の2DAYSに渡って開催されたDOMMUNE×SHINSAIBASHI PARCO SPECIAL PROGRAM 2024。

初日は「石岡瑛子とPARCOの広告55年史」、2日目は「聴覚メディアの音楽史/身体メディアの音楽史」という見どころ、聴きどころがたっぷりの内容に、たくさんのオーディエンスが集まっていました。

今回のFeaturesでは、初日の模様に密着!

PARCOの広告を多数手がけ、その大半が不朽の名作として語り継がれている石岡瑛子さんについて語り尽くす、とても貴重な回となりました!

  • Edit & Text
     Akihiro Maede
  • Photo
     Hiroto Yamamoto

1971年の「Be Natural. Go Nature.」というキャッチコピーが付けられた広告では、草刈氏が「これもイラストと写真の組み合わせですが、普通なら裸の姿をイラストにするはずなのに、逆になっている。石岡さんとイラストレーターの山口はるみさん、コピーライターの小池一子さんの強い意志の現れだと思う。PARCOもタジタジだったでしょうね。ただ、私はこの広告がすごく好きなんです」と、当時の舞台裏が想起できるお話が印象的でした。

三者それぞれの石岡さんに対する想いと作品考察が飛び交い、ディープな語らいはまさにDOMMUNEならでは。会場に集まったオーディエンスは、デザイン関係の仕事をされている方も多く、ビジョンに映し出される作品とトークに、ますます引き込まれていきます。

“着地は熱情であらねばいけない”という石岡さんの言葉が映し出された一幕では、「情熱の60年代から、70年代はシラケの時代となっていた。そんな冷めた時代に、“熱情”という言葉を放っていたのがすごく深い」と宇川さん。

時代背景や事象も盛り込んだ話はもちろん、言葉の強さを改めて感じさせてもらえる瞬間でした。

往年の石岡さんと河尻氏のツーショット写真もビジョンに映し出されていました。

また、「石岡さんは、広告の在り方や課題解決に熱情をぶつけていた人。アートとして好きなことをやっていたのではないし、あんなにもクライアントの課題解決に必死だった人はいない」と、河尻氏。石岡さんの評伝を編集している際に、その強い信念を改めて感じたと教えてくれました。

その後も様々な作品を見ながら、ファインアートではなくデザインとして作品を世に送り出してきた石岡さんの内面や制作過程に切り込んだり、PARCOは脱大衆化を捉えた広告を石岡さんとしてきたという考察をしたりなど、三者の視点が交錯した話は非常に興味深いものとなりました。