ART&CULTURE / 2021.11.28
「RE:CULTURE もう一度、パルコ。」心斎橋PARCOの1周年イベントに潜入!〜アートに触れて、明日からも刺激的な毎日を!編〜(2/4)
心斎橋PARCOは、11月20日に開業から1周年を迎えました!「Re:Culture もう一度、パルコ。」の周年キャッチコピーを掲げ、オープン当初のテーマ「コロナ禍の時代のだからこそ、“こだわり”、“彩り”のある〈モノ〉や〈コト〉、感性を刺激する〈アート/カルチャー〉を大切にし、表現していく。」に再度立ち戻り、 大阪・心斎橋を盛り上げていくべく、全館一体となって1周年キャンペーンを開催中。
そこで今回は、記念すべき1周年の門出にふさわしい、刺激的なアートイベントをご紹介。気鋭アーティストによる新作や世界を席巻した大人気展まで。それぞれの魅力に迫ってみました!
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PhotoKazuki Watanabe
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Text&EditKento Onishi
「はるきる空き箱びじゅつかん」 ※14F/開催中~12月12日(日)まで
お菓子の空き箱からアート作品を製作している、作家・空箱職人 はるきるさんの展覧会「はるきる空き箱びじゅつかん」が、14F「SPACE14」で12月12日(日)まで開催中。
SNSを中心に話題となった空き箱アートの数々が多数集結。新作・初出し作品のほか、これまで制作した約8割の作品が展示される過去最高点数のスケールでお届け!おとぎ話の世界に迷い込んだような作品の制作について、はるきるさんに直接話を聞いてみた。
―まさか、何気なく食べているお菓子の箱がこんなにも魅力的な作品に生まれ変わるとは…。どのようにしてアイディアが生まれるのですか?
スーパーとかぷらぷら歩いてると、「この箱だったらどんな作品が作れるかな」と考えているうちに思いついたりしますね。パッケージデザインも、プロのデザイナーさんがどうすれば魅力的に見えるかを考えながら作ったひとつの作品なので、元のデザインを活かしながら立体作品を作ることが一番楽しいんです。
―頭の中に設計図があるのですか?
図を用意して制作するというより、粘土をコネコネしているような感覚で作っていますね。だいたい平均すれば1〜2週間で1個、早ければ3時間ぐらいで作ることもあります。
―今回展示されている中で、特に難しかった作品ってありますか?
パッケージの個性が特徴的な物は、制作のアプローチが違ってきますね、例えば、新作の「鬼ころし」のようにあそこまで純和風なパッケージはこれまでなかったので難しかったです。あとは、「リッツ」は個人的にもお気に入りの大作です。車や建物といった人工物は作りやすいけれど、生き物の曲線を作るのってとても大変なんです。
―どれも本当に生きているような作品ばかりですよね。特に、ロボットや鎧など、ガジェットぽいものが多い印象で、モチーフとしてお好きなんでしょうか?
アニメとか漫画が好きというのも影響しているかもしれませんね。「プリングルズ」とかもそうですが、ポージングとか特にアニメや漫画から学んで生まれたものだと思います。ガジェット感で言うと、「カップヌードル」のパッケージは特殊な素材だったので、曲げたりくっつけたりが難しかったですね。だからこそ、紙の箱には出せない近未来感が出せたり。
―「カップヌードル」が特に印象的なのは、フレーバーに応じてキャラクターの個性が際立っていますね。
しょうゆ味は王道なので、主人公ぽいキャラクターに。一方で、シーフードは相棒だったり、ライバル的な立ち位置。カレーやトマト味は、サブキャラぽく個性的に、とか考えてますね(笑)。パッケージに合わせて設定をつけてあげるのも楽しみのひとつです。
―ひとつひとつ作品の個性も想像しながら、見るとより世界が広がりますね!今後、狙っているパッケージとかってありますか?
今のところ、近所のスーパーで買えるものがほとんどなので、今後はアメリカなど海外のお菓子の箱を使った作品で、世界進出を目指したいなと思います!
息遣いが聞こえてきそうなほどリアルで、見惚れてしまうほどアイディアが光る個性的な作品ばかりで、ついつい長居してしまいたくなる本展。物販で実際にお菓子を売っているので、ぜひ買って帰って立体作りに挑戦してみてください!
■はるきる空き箱びじゅつかん
期間:開催中~2021年12月12日(日)
※入場は閉場時間30分前まで ※最終日は18時閉場
会場:14F/SPACE14
料金:一般800円、小・中学生500円、小学生未満無料
主催:パルコ